時代に先駆け素材を重視。
「ヨード卵・光 」を活用し独自のおいしさを確立
昭和25年(1950年)に創業した「お好み焼ゆかり」は、お好み焼の生地・玉子麺・マヨネーズに至るまで、「ヨード卵・光」を使用している。卵などの食材から接客まで、「縁」を大切に、こだわり抜いた本場のおいしさを提供する「ゆかり」の味は、2018年にリニューアルしたばかりの「横浜スカイビル店」をはじめ、全国9店舗で楽しめる。
お正月とGWには豚バラ、もち、チーズ入りで表面に九条ネギがたっぷりのったスペシャルな一品、「YOKOHAMA焼」1,680円(税込)も登場する。
生地と麺の食感も別格
前身が洋食店で、大阪のお好み焼専門店としては後発組だったという「ゆかり」。大阪でお好み焼といえば、いわば“庶民の味”の代表格。しかし、洋食店での技術と経験を生かしたコックたちが作るお好み焼は、高級パンに使用されるような特等級の小麦粉や、デミグラスソースのレシピをベースにしたソースをふんだんに使用する、こだわりの味。そして、当時の社長(現・会長)の「高級食材で独自性を」という考えのもと、たどり着いたのが「ヨード卵・光」だった。高級路線を全面に打ち出したこの決断に、お好み焼業界にも衝撃が走ったというが、「味わいも濃厚で安心安全な『ヨード卵・光』は、1番こだわりを打ち出しやすい。先見の明がありましたね」と、株式会社ゆかりの営業統括部長・松永新吾氏は語る。「ゆかり」では、生地を作る卵も、麺も、マヨネーズも、使用する卵は100%「ヨード卵・光」。そんなお好み焼は、極上の小麦粉とヨード卵・光がマッチしてふんわり。玉子麺は、“お客様をお待たせせず、しかも茹でたてで提供できる極限の太さ”を追求しており、モチモチの食感がたまらない。「『ヨード卵・光』は混ぜても焼いても黄身の色が強く、見た目も美味しそうなんです」と松永氏が評する通り、たとえば「ふわとろオムレット焼きそば」はオムレツの輝くような黄色が食欲をそそる。「ゆかりに来たお客様は、何かしらの形でヨード卵・光を口にされることになりますね(笑)」と松永氏は言う。
“オムそば”は「ゆかり」発祥のメニュー。自慢の「ふわとろオムレット焼そば」1,100円(税込)は、冷めてもとろとろなオムレツがうれしく、美味だ。
「ヨード卵・光」とともに
全国区に
「ゆかり」のお好み焼は、各テーブルを担当する店員がお客様の目の前で焼き上げるスタイル。お客様が焼くことももちろんできるが、「本場大阪では、従業員が焼くのが一般的。こだわり食材をふんだんに使用し、プロが焼き上げる『ゆかり』の味を堪能してほしい」と松永氏は言う。ゆかりのこだわりは、調理や接客にも表われている。例えばお好み焼の生地を5分ずつ2回返して焼くところ、ゆかりでは、2分半ずつ4回も返して焼きあげる。生地を返す度にお客さんとの会話も生まれ、サービスが行き届く。こんな接客も「ゆかり」が愛される理由の1つだ。極上のお好み焼を焼くためには技術や経験も必要で、プロの焼き手を育成することは大変だというが、社名通り、従業員との縁(えん・ゆかり)を大切に妥協はしない。そんな和気あいあいとした温かい雰囲気も自然と伝わり、人気を呼ぶのだろう。
横浜スカイビル店は2018年にリニューアルしたばかり。人気の「カップルシート」はそのままに、内装はスタイリッシュに。「アルコールや、お好み焼以外の鉄板焼メニューも多数揃えており、お酒を飲みたい時などにも気軽に足を運んで欲しいです。本店のある大阪から首都圏に出店したのは、「『本場の真においしいお好み焼と、大阪の素晴らしい食文化を全国に広めたい』という思いがあるから」と松永氏は言う。長年、二人三脚のように歩んできた「ヨード卵・光」とともに、「ゆかり」はきっとその思いを叶えていくに違いない。